ARIA 蒼のカーテンコール

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AVVENIRE
ARIA the AVVENIRE

TVアニメ放送10周年記念プロジェクト
『蒼のカーテンコール』

ARIA The AVVENIREとは

2005年のTVアニメ『ARIA The ANIMATION』の放送開始後、2006年に2ndシーズン『The NATURAL』、2007年にOVA『The OVA ~ARIETTA』、そして2008年に3rdシーズン『The ORIGINATION』と、合計4クールに渡って放送され、ファンからの絶大な支持を獲得した『ARIA』。
1stシーズンTV放送から10周年記念となる2015年、完全新作アニメーション『ARIA The AVVENIRE』の制作が決定。
監督に佐藤順一、脚本に吉田玲子と最強制作陣が再集結、2015年9月26日にイベント上映も決定。
さらに多くのファンから熱望され続けたTV全シリーズのBlu-ray BOXが遂に発売決定。
公式HP・公式Twitterも始動し、再びあの感動の名作『ARIA』が、ここに甦ります。

ARIA The AVVENIRE 大ヒット御礼 入場者プレゼント配布決定!!!

大ヒット御礼記念! 応援してくださったファンの皆様へ感謝をこめて、大好評を博した入場者プレゼントの配布が新たに決定しました。
今回も天野こずえ先生による新規描き下ろしイラストに複製サインとメッセージを加えた、素敵なミニ色紙です。
絵柄は各カンパニーの頼れる先輩ズが遂に登場…capitpro1で描かれた3人の出発点となったシングル時代の初々しいイラスト。
色紙のフチ紙には、いつまでも色褪せない3人の強い絆を象徴する黄金色を採用しました。
数量限定特典のため無くなり次第終了となりますので、GETしたい方はお早めに上映劇場まで足をお運びください!

4週目 10月17日(土)~ 天野こずえ先生描き下ろし特製ミニ色紙
水の3大妖精シングル時代
(アリシア&晃&アテナ)

※一部劇場を除く。詳しくは劇場へお問い合わせください。
※入場者プレゼント特典は無くなり次第、終了となります。

ARIA The AVVENIRE 数量限定 入場者プレゼント配布決定!!!

今月26日の公開がいよいよ近づき、入場者プレゼントの情報を解禁!
天野こずえ先生による新規描き下ろしイラストに複製サインとメッセージを加えた、ファン必携の素敵なミニ色紙です。
絵柄は全3種類で公開1週目がARIAカンパニー、2週目が姫屋、3週目がオレンジぷらねっと…各週ごとに色紙のフチ紙も各カンパニーカラーで仕上げた逸品が配布されます。
数量限定のため無くなり次第終了となりますので、GETしたい方はお早めに上映劇場まで足をお運びください!

1週目 9月26日(土)~
天野こずえ先生描き下ろし特製ミニ色紙
ARIAカンパニー(灯里&アイ)

2週目 10月3日(土)~
天野こずえ先生描き下ろし特製ミニ色紙
姫屋(藍華&あずさ)

3週目 10月10日(土)~
天野こずえ先生描き下ろし特製ミニ色紙
オレンジぷらねっと(アリス&アーニャ)

天野こずえ先生描き下ろしBlu-ray全3BOXビジュアル解禁!

発表済の『ARIA The ANIMATION Blu-ray BOX』に加えて、『ARIA The NATURAL Blu-ray BOX』『ARIA The ORIGINATION Blu-ray BOX』の美麗な天野こずえ先生描き下ろしBOXビジュアルを同時解禁!
全3BOXを並べると素敵な一枚続きイラストが完成します。
各BOXの詳細情報はアニメ公式HPをチェック!

『ARIA The ANIMATION Blu-ray BOX』
2015年12月24日発売

『ARIA The NATURAL Blu-ray BOX』
2016年3月23日発売

『ARIA The ORIGINATION Blu-ray BOX』
2016年6月24日発売

MOVIE

『ARIA The AVVENIRE』 本予告 『ARIA The AVVENIRE』
本予告

『ARIA The AVVENIRE』 本予告30秒 『ARIA The AVVENIRE』
本予告30秒

『ARIA The AVVENIRE』 特報 『ARIA The AVVENIRE』
特報

ARIA The AVVENIRE ストーリー

『ARIA The AVVNIRE』は過去にアニメ化されなかった原作からの2エピソードと、今回このプロジェクトのために原作者・天野こずえ先生が実に7年ぶりに描き下ろした完全新作漫画を元にしたオリジナルストーリーの合計3エピソードから構成されます。
完全新作となる本作に、皆様ぜひご期待ください! capitolo 1 
その 逢いたかったあなたに…
先輩の灯里に同乗してもらい、今日もゴンドラの練習に励むアイ。そのさなか、灯里は運河を行き交うゴンドラの中に藍華とアリスの姿を見つけます。プリマ・ウンディーネになってからというもの、忙しくてなかなか会うことができないでいた3人。ほんの短い時間とはいえそれが叶った“みらくる”に、灯里は過去のある出来事を思い出し、アイに語り始めます。それは、現役時代に多忙を極めていたアリシアの誕生日にまつわる話で……。
capitolo 2 
その 暖かなさよならは…
ある日のこと、アイは興奮気味に灯里に話し始めました。練習中にとっても“みらくる”な体験をしたというのです。見慣れぬ路地の奥で目撃したケット・シーの影…そして、ゴンドラを降りてその影を追った先で出会ったのは、姫屋支店とオレンジぷらねっとで修業中の二人のシングル・ウンディーネだったのでした。嬉しそうに語るアイの姿を見ながら、灯里はケット・シーとの最後の出逢いに想いをはせるのでした。
capitolo 3 
その 遙かなる未来へ…
capitolo 3は天野先生が描き下ろした完全新作漫画をアニメ化した内容です。詳細内容は9月26日の劇場公開当日までお楽しみに!

ARIA The AVVENIRE 新キャラクター

TVシリーズのメインキャラクター達のその後が描かれた新ビジュアル!
新キャラクター、姫屋所属のあずさとオレンジぷらねっと所属のアーニャも登場!
TVアニメのアイと同様、原作者・天野こずえ先生がキャラクター原案を担当しました。
新たな2名の新人ウンディーネがどういった形で『ARIA』の世界に関わっていくのか、皆様ぜひお楽しみに!

あずさ・B・マクラーレン 姫屋の支店で働くシングルのウンディーネ。先輩の藍華を思わせる物怖じしない性格で、藍華から直々に指導を受けている自分のことを「有望株」と称するなど、少々自信家なところも。興味があることには後先考えずとりあえず挑戦してみるタイプ。気になった情報は、持ち歩いている電子手帳にすぐにメモをする。オレンジぷらねっとのアーニャとは練習友達。

アーニャ・ドストエフスカヤ オレンジぷらねっとに所属するシンングルのウンディーネで、アリスの後輩。冷静かつ、ふわふわおっとり系な性格でありながら、時として初対面の相手に言葉の意味もわからず「シベリア送りですっ」と言い放つような天然っぷりも発揮。たまに言葉が文学調。姫屋のあずさとともに、名門店として知られるARIAカンパニーが採用した新人のことを気にかけていた。

キャストコメント

葉月絵理乃:水無灯里役 ① 最初のTVシリーズ放映から10年が経ち、完全新作の制作が発表されました。『ARIA』という作品は、ご自身にとってどんな位置づけの作品でしょうか。 10年前のアニメスタート時には、こんなに長く付き合う作品になるとは想像もしていませんでした。アフレコ以外にも、ラジオやイベント、歌等表現者としていろんな機会を沢山与えて頂きました。初めてそういった場を与えて頂き皆様に『葉月絵理乃』を知って頂けたのもまさに『ARIA』のお陰だと思っています。10年経った今、私にとって特別でありながら日常の中に当たり前に溶け込んでいて特別と認識していない、いつでも傍に寄り添っている大切な作品です。
② ご自身が演じるキャラクターについて、思い入れや魅力をお聞かせください。 私が一つ一つのお仕事が初めての連続だったので、芝居一つにしてもコメント一つにしても、合っているのかダメなのかさえもわからない、いつも不安であたふたしていました。そんな自信のなさ加減からほわほわな灯里が出来上がっていったのだと思います。でも、キャストのみんなに助けられ、スタッフのみなさんと仲良くして頂き、灯里の成長と共に私もたくさんの経験を積ませて頂きました。その過程と結果が、プリマになった灯里と重なって本当に私自身を見ているようです。灯里がプリマになれたのは、みんなが傍にいてくれたからだと今もそう感じています。 ③ 『ARIA The AVVENIRE』を楽しみにしている皆様へのメッセージをお願いします。 また会えましたね!『ARIA』が終わってからも、ずーっとファンでいて下さる事ちゃんと伝わっています! 学年が上がったり、社会人になったり、お父さんお母さんになったり、ヴェネツィアに行ったり、学校や仕事で大変だった事、幸せだった事、この10年でそれぞれいろんな事があったと思います。そんな自分の足跡を少し振り返りながら、もう一度ネオ・ヴェネツィアの世界に浸って下さい。変化した事もしていない事も、また新たな発見があると思います。また皆様と『ARIA』を楽しむ空間を共有できる事をとても嬉しく思っています。
西村ちなみ:アリア社長役 ① 最初のTVシリーズ放映から10年が経ち、完全新作の制作が発表されました。『ARIA』という作品は、ご自身にとってどんな位置づけの作品でしょうか。 『ARIA』は、私にとって愛しい愛しい宝物です。どんなに素敵な言葉を並べてもそれがしっくり来ないんです。ただただ愛しいんです。 何気ない日常の素敵さを改めて気づかせてくれて、キラキラ輝く言葉に包まれて、私自身がたくさんの宝物をもらいました。こんなにも、スタッフ、キャスト、ファンの皆さんに愛されてる作品に参加出来て、ただただ感謝です。そして、『ARIA』のご縁で広がった素敵が10年経った今でも起こっているのは、凄い事なんですっ! アフレコスタジオにゆったり流れる心地よいショーロクラブの音楽。休憩中に振る舞われたお話にちなんだお茶。どれも素敵な思い出です。 ② ご自身が演じるキャラクターについて、思い入れや魅力をお聞かせください。 アリア社長の第一印象は、あまりよく覚えてないんですけど(笑)原作本を読んで『ぷいにゅ?』のセリフを見て、自分の中では声のイメージはすんなり入ってきました。鳴き声だけのキャラクターをやる時に心がけてるのが、鳴いてる ではなくて、しゃべっている と言うのを常に忘れない事。『ぷいにゅ?』の言葉の中に込められた社長の気持ちといつも寄り添っていたいと思って命を吹き込んでました。アリア社長は私によく似て、とても食いしん坊(笑)美味しそうにご飯を食べてる社長をほっこりした気持ちで見てもらえたらいいなぁと感じてました。アリア社長を演じてる時、スタジオがほんわか空気になったり、ぷぷって笑ってもらえたりすると『やったぁ!』と内心思ってたりしてました(^^)2期、3期になってくると、周りのメンバーも『今、◯◯って喋ったでしょ?』って突っ込まれるくらい、自由にのびのびと演じさせてもらいました(笑)サトジュンさん、アリア社長と出会わせてくれて本当にありがとうございます(*^_^*) ③ 『ARIA The AVVENIRE』を楽しみにしている皆様へのメッセージをお願いします。 『ARIA』を今でもずっと大事に思って下さって、本当に嬉しいです。ファンの皆さんの『ARIA』への思いは、ラジオをやっていた時にもすごく伝わってきました。『ARIA』を見てヴェネチアに行った人のなんと多い事かっ! 『ARIA』と言う一つの作品の種が、皆さんの愛情でたくさんの芽が出て、今また素敵んぐな花が咲きました。『ARIA』に関わった全てのスタッフさん、キャスト、応援して下さっているファンの皆さん、みんなで作り上げたものだと思ってます。本当に、本当に、ありがとうございます(*^_^*) 斎藤千和:藍華・S・グランチェスタ役 ① 最初のTVシリーズ放映から10年が経ち、完全新作の制作が発表されました。『ARIA』という作品は、ご自身にとってどんな位置づけの作品でしょうか。 もう10年になるんですね。まずはそれにびっくりしてしまいました。そのくらい何故かいつも私の傍にあり、寄り添ってくれていた作品のような気がします。今でも定期的にみんなで同窓会をしている珍しいチームですし、私にとって未だに大事な作品です。 ② ご自身が演じるキャラクターについて、思い入れや魅力をお聞かせください。 藍華の魅力は「常に向上心を持ち努力を惜しまないところ」だと思っています。晶さんもそうだから、まさに姫屋スピリッツですね。私自身も仕事などで辛くなった時、藍華を思い出して自分を奮い立たせたことが何度もありました。後は「乙女心担当」(笑)なところ! 本当に大好きなキャラクターです。 ③ 『ARIA The AVVENIRE』を楽しみにしている皆様へのメッセージをお願いします。 またお会い出来る日が来ることを願って、信じて、待って、いました。今回はどんな素敵に巡り会えるのか、『ARIA』の世界がどんな奇蹟をもたらしてくれるのか、想像しただけで心が踊ってしまいます……なんて、恥ずかしいセリフ禁止! 自分っ!! 広橋 涼:アリス・キャロル役 ① 最初のTVシリーズ放映から10年が経ち、完全新作の制作が発表されました。『ARIA』という作品は、ご自身にとってどんな位置づけの作品でしょうか。 『ARIA』はアリスという役を通して、自分を振り返った作品だったように思います。当時のインタビューやコメントは顔が赤くなるくらい、アリスを語りつつ自分をそのまんま語っていました。似ていて嬉しくなる部分、歯がゆくなる部分、彼女と子供の頃の自分をたくさん重ねていました。なので、少し気恥かしくも本当に『わたしの大事な作品』なのです。人生とは見方や感じ方でいくらでも素敵に豊かになるのだと気付かせてもらいました。 ② ご自身が演じるキャラクターについて、思い入れや魅力をお聞かせください。 大事な大事なわたしの可愛い友達です。周りが思っている以上に不器用で、子供で、頑固で、素直で、一生懸命で、見守らずにはいられない人です。淡々とした言葉に、それ以上にたくさん考えているんだろうなとハッとさせられたこともたくさんあります。どのお話も大好きですが、アテナさんに歌を歌うシーンは今でも見ると泣いてしまいます。 ③ 『ARIA The AVVENIRE』を楽しみにしている皆様へのメッセージをお願いします。 まさかまさかの完全新作です。みなさま以上に驚いています。また『ARIA』のみんなに会える、演じられる、こんなに素敵な奇跡はありません。とにかく“でっかい”楽しみです!! 大原さやか:アリシア・フローレンス役 ① 最初のTVシリーズ放映から10年が経ち、完全新作の制作が発表されました。『ARIA』という作品は、ご自身にとってどんな位置づけの作品でしょうか。 最後に関わってからこれだけ時間が経っているのに、少しも記憶が色褪せていません。むしろ、よりみずみずしく、愛おしく…ネオ・ヴェネツィアは、まるで自分の故郷のように、常に大切な場所として心の中にあります。 ② ご自身が演じるキャラクターについて、思い入れや魅力をお聞かせください。 ときどきイライラしたり、自分を見失いそうになった時に、アリシアさんの「あらあら、うふふ」を思い出してみたり、日常の何気ないものの中に素敵なものを見つけると、アリシアさんならなんて言うかなあと考えたり…。いつも笑顔で、誰かの心にスッと寄り添える人。私にとって、素敵な大人の代表であり、憧れの女性です。 ③ 『ARIA The AVVENIRE』を楽しみにしている皆様へのメッセージをお願いします。 『ARIA 』の新作が決定してから、驚くほどたくさんの喜びの声を聞きます。10年経っても、私の中でそうであったように、ファンのみなさんの心の中にも暖かく息づいていたんだと思うと、とても幸せです。変わらないキャスト、スタッフと共に、懐かしいネオ・ヴェネツィアで、お待ちしています! 皆川純子:晃・E・フェラ-リ役 ① 最初のTVシリーズ放映から10年が経ち、完全新作の制作が発表されました。『ARIA』という作品は、ご自身にとってどんな位置づけの作品でしょうか。 大切な、とても大切な作品です。心の中にある宝箱のような存在。時々そっと鍵を開けては満たされ、癒される感じです。『ARIA』は、アフレコしている時も号泣、オンエアを見る時も号泣、こんなに制御が効かず泣くなんて、役者失格なんじゃないかと自分で心配になるほど泣きました(笑)。でもその涙は全部、人が人を思う優しい気持ちに触れた時に流れた涙だったんです。毎回心が浄化されていくようでした。この作品と出会えてよかったと、晃を演じさせてもらえてよかったと、心から思える大切な作品です。 ② ご自身が演じるキャラクターについて、思い入れや魅力をお聞かせください。 登場人物みんなそうなんですが、晃さんのセリフも本当に心に響く大好きな言葉が多くて、彼女が何を思いその言葉を使ったのか、どんな気持ちで言ったのか、晃を演じるにあたっていろいろ思いめぐらせた結果、彼女から一番色々教わったのは、藍華ちゃんではなく、実は私かもしれないなと思っています。だって藍華ちゃんは私よりずっとずっと良くできた子ですから。私にとって晃さんは、彼女のような人になりたいと思わせてくれる、憧れのキャラクターです。 ③ 『ARIA The AVVENIRE』を楽しみにしている皆様へのメッセージをお願いします。 『ARIA』ファンの皆様、お久しぶりです。皆さんも、また『ARIA』に会えるとは思っていなかったのでは? 私は思ってなかったので、新作が出ると聞いた時はそれはもう嬉しくて変な声が出ました(笑)。きっと『ARIA』を好きでいてくださる方は、『ARIA』という作品を私と同じく、とても大切に思ってくれていると思うんです。それこそ、心の中にある宝箱のような存在。だから、期待を裏切らないよう、大切に、丁寧に、大胆なようでいて繊細に、みなさんに「やっぱり『ARIA』が大好き」と思ってもらえるように、思いをこめて晃を演じたいと思います。楽しみ待っていてくださいね。 水橋かおり:アイ役 ① 最初のTVシリーズ放映から10年が経ち、完全新作の制作が発表されました。『ARIA』という作品は、ご自身にとってどんな位置づけの作品でしょうか。 私にとっても、そしてみなさんにとってもだと思うのですが、何かと忙しい日常の中にぽっかり浮かんだ優しいオアシスのような作品です。観ていると温かい気持ちになれる、そんな作品です。 ② ご自身が演じるキャラクターについて、思い入れや魅力をお聞かせください。 アリシアさんの想いを灯里ちゃんが継いだように、アイちゃんも早く一人前になって、灯里ちゃんの想いを受け継いで欲しいなあと思っています。のんびりでもいいので、たくましく成長してくれたらなあと。 ③ 『ARIA The AVVENIRE』を楽しみにしている皆様へのメッセージをお願いします。 お久しぶりの『ARIA』ですが、みなさまの期待を裏切らない出来になると信じています。またひととき、もしよければこれから ずっと、わたしたちにお付き合いください。よろしくお願いいたします。 中原麻衣:あずさ・B・マクラーレン役 ① この度、「ARIA The AVVENIRE」への出演が決まった時のお気持ちをお聞かせください。 実は「ARIA The NATURALに」一回だけ出演させていただいているので、今回のお話をいただいた時、てっきり前回演じさせていただいた子が出てくるんだと思っていました。そのつもりで台本を読んでいたので、途中から「アレアレ?なんか違うぞ」って。「あ!新キャラだ!」って気付いてびっくりしたのが最初です。 ② アフレコ現場の雰囲気はいかがだったでしょうか。 レギュラーのみなさんが、この作品にとても思い入れを持っていらっしゃるのが伝わってくる、あたたかい現場でした。新しいキャストも入りやすい空間を作って下さっていたので、とても居心地がよく、楽しくのびのびとお芝居させていただきました。 ③ ご自身が演じるキャラクターについて、思い入れや魅力をお聞かせください。 あずさは姫屋で藍華さんの下についている子なので、テンションが上がると語尾にニャーがつくんですけど、それが藍華さんと繋がっているんだなって実感できてとても可愛いし、絆を感じます。それに反して性格はしっかりしていて、そのギャップがさらに彼女の魅力になっているのだと思います。 ④ 『ARIA The AVVENIRE』を楽しみにしている皆様へのメッセージをお願いします。 当時のアニメーションを観ていて今回の新作を楽しみにしていた方々も、当時のままのあたたかい世界観を楽しんでいただけると思いますし、今回初めてご覧になられる方も、アリアの世界観に触れて幸せな気持ちになっていただけると思いますので、ぜひ楽しんでください! 茅野愛衣:アーニャ・ドストエフスカヤ役 ① この度、「ARIA The AVVENIRE」への出演が決まった時のお気持ちをお聞かせください。 大好きな作品なので、出演できることを聞いた時は本当に驚きました!アフレコの前日は楽しみすぎてなかなか眠れず、子供みたいにワクワクしてました(笑)。 ② アフレコ現場の雰囲気はいかがだったでしょうか。 作中の音楽が流れていたり、ローズヒップティーが用意されていたりで…「ARIA」の世界が本当にそこにあるような不思議で素敵な空間でした。ところどころに置いてあるアリア社長やヒメ社長、まぁ社長にもとっても癒されました(*^^*) ③ ご自身が演じるキャラクターについて、思い入れや魅力をお聞かせください。 アテナさんからアリス先輩に受け継がれたものを、大切に大切に…心を込めてアーニャちゃんを演じさせて頂きました。アーニャちゃんのちょっと天然でふわふわしたところがとても可愛くて、凸凹コンビに見えるあずさちゃんとの掛け合いも、見ていてつい笑顔になっちゃいます。 ④ 『ARIA The AVVENIRE』を楽しみにしている皆様へのメッセージをお願いします。 ARIAが大好きなみなさま、はじめまして! アーニャを演じさせて頂きました茅野愛衣です! まさかこのようなコメントを書ける日が来るとは夢にも思わず、今もドキドキしています。アーニャちゃんとあずさちゃん、後輩ちゃんの後輩ちゃんになりました! 新参者ですが、二人のことも好きになってもらえたら、とてもとても嬉しいです!!

スタッフコメント

天野こずえ(原作者) 2015年がアニメ1stシーズン放送からちょうど10年目ということで、もうそんなに時間が経っていたのかと、正直驚きました。この『ARIA』という作品は、最初は単行本1冊で気楽に終わりを迎えるつもりでした。自由に楽しいコトだけを…と心に決めて描いた作品が長期連載となって私の単行本でも過去最高の巻数に達し、何度もアニメ化されて…。気が付けば一生モノの作品として全力疾走し続けることになろうとは当時は思いもよらず、今でも尚、摩訶不思議なことだなあとしみじみしております。こうして『ARIA』のアニメにブルーレイの高画質で再会できるだけでなく、新作まで作っていただけるという望外の喜びを心から噛みしめつつ…みなさんと一緒に、この幸せを分かち合って盛り上がりたいと思います。 佐藤順一(監督&シリーズ構成) 過去の映像をより美しい状態にしてお届けできるだけでなく、もう一度ネオ・ヴェネツィアに行く事ができるとは何という幸せな事でしょう。思えばこの作品は本当にたくさんの、奇跡のように幸せな事を運んできてくれました。第一期のときは、この原作を13話でまとめるにはどうしたらいいか必死で悩んでいたのに、結果的に4クール分もつくらせてもらえた事も…それなら最初からそうさせてよと思わなくもないですが…幸せでした。『ARIA』を作るという事は、しんどいながらもスタッフみんなと幸福な時間を共有する事だったのかもしれません。残念ながらもう一緒に作る事ができなくなった仲間も、きっと喜んでくれていると思います。ようこそ、再び『ARIA』の世界へ。さあ素敵な時間をご一緒しましょう。

蒼のカーテンコール スペシャル座談会

[原作]天野こずえ× [監督/シリーズ構成]佐藤順一× [プロデューサー]飯塚寿雄 いよいよ始動!10周年プロジェクト ――TVアニメの放映開始から10周年ということで、現在の心境をお聞かせください。 飯塚 感覚的にはあっという間でしたね。数字だけ見ると長いですが、その間も絶えずファンの声に触れる機会があり、どこかで気持ちが続いているタイトルでしたので。 佐藤 別の作品をやっていても『ARIA』のキャストと現場で一緒になったり、いろんな形でファンの声が届いていたりしましたからね。自分の中でも途切れることなく続いている感覚はありました。そのあとに作った『たまゆら』なんて、『ARIA』があったからこそできた作品だったりしますしね。 天野 私もあっという間でした。『ARIA』のあとに『あまんちゅ!』という作品の連載を始めましたが、描くテーマは変わっても漫画と向き合う姿勢はまったく変わっていないんです。気持ちの面に変化がないこともあって、10周年と聞いたときは「もうそんなに経ったの!?」と驚いてしまいました(笑)。 ――10周年を記念したプロジェクトの一環として、Blu-ray BOXの発売と完全新作アニメーション『ARIA The AVVENIRE』の制作が発表されました。プロジェクトが立ち上がるまでの経緯を教えてください。 飯塚 DVD-BOXが出てからしばらく経って、そろそろブルーレイ化を考える時期かなと思い始めたとき、タイミング的にちょうどTVアニメの放映開始から10年になることに気づきまして。せっかくの節目ですし、何か大々的なイベントを合わせてやれたらと思い、ブルーレイ用にアップコンバート処理を行った映像で総集編を劇場公開する企画を考えたんですよ。そのことを佐藤監督に相談したところ、総集編ではなく新作の制作を提案されたんです。 佐藤 総集編って手軽なようでいて、意外と手間がかかるんですよ。テーマや切り口をどうするかで構成の仕方にも工夫が必要ですし。だったら、いっそのこと新作にしてしまったほうが、ファンに喜んでもらえるものになるのではないかと思ったんです。 飯塚 その後、天野先生にも新作の制作に賛同していただき、正式に企画を動かすことになったというのが、プロジェクト発足までの大まかな流れですね。 天野 まさか新作のアニメを作っていただけるとは思っていなかったので、プロジェクトのことを聞かされたときはびっくりでした。 佐藤 TVアニメが終わった直後は、もう描くことはないと思ったんですけどね。でも、ちょっと時間が経ってみると、不思議なものでまたネオ・ヴェネツィアに行きたくなってくるんです。こちらのモチベーションは高まっている状態でしたので、あとは機会さえあればというところではありました。ファンも『ARIA』という作品を相当大事にしてくれているので、せっかくブルーレイ化が決まったことですし、何らかの形でその想いに応えたいということですね。当初はもう少し手軽なものを考えていましたが、話がどんどん膨らんで意外と重い内容になってしまいました(笑)。 飯塚 そのぶん、スタッフにかかるプレッシャーは相当だと思いますよ。でも、佐藤監督をはじめとするスタッフ全員が『ARIA The ORIGINATION』並みのクオリティを目指して制作に取り組んでくださっているので、ファンの期待を裏切らないものになることは保証します。なにしろ映画館での上映に堪えうるクオリティですからね。 佐藤 OVAの『ARIA The OVA -ARIETTA-』を映画館でイベント上映したことがありましたが、やっぱりスクリーンで観ると印象が違ってきますよね。そこは作り手としても楽しみなところです。『ARIETTA』のときは、3Dで作った大鐘楼を通常よりもややあおり気味のアングルにしたんです。それが大きなスクリーンに映ると、本物の大鐘楼を仰ぎ見るような感じがして、ものすごい臨場感がありました。しかも今回は5.1ch仕様ですから、音の広がりまで感じられるのではないかと。 飯塚 すでに1話のコンテを拝見していますが、スクリーン映えを意識した画面作りになっていると感じました。 佐藤 旧作のイベント上映もあるんですか? 飯塚 現在検討中です。できればファンが選ぶベストセレクションのような形で、キャストの皆さんも招いて開けるといいですね。 佐藤 それは楽しみです。どうせなら、2期のあとにやったようなコンサートも開いたらどうですか? 飯塚 いや、そこまではまだなんとも……。その前に、佐藤監督はまず作るほうをがんばっていただければ(笑)。それと、天野先生にはBlu-ray BOXのほうでもいろいろご協力いただいています。 天野 パッケージのイラストを描かせていただくことになりました。元々は1枚でよかったのに、勝手に2枚も描いてしまってすみません(笑)。 飯塚 いえいえ、こちらとしては願ったり叶ったりです。 佐藤 どちらがいいか聞かれたので「両方」と答えたら、本当にそれで決まってしまったという(笑)。 天野 漫画家なので1枚絵で勝負するのにどこか不安があって、コマを割るような感覚で連続性のあるイラストを2枚描いてしまったんです。ですから、佐藤監督がそのことを感じ取った上で、両方採用してくださったのが嬉しかったです。 飯塚 そういったわけで、ボックスは天野先生による両面描き下ろしのイラストという豪華仕様です。楽しみにしていてください。 ARIAシリーズを振り返って 前編 ――TVアニメがスタートした10年前のことを振り返っていただけますか? 飯塚 あの頃って『ARIA』のように、何か事件が起こったり敵が出てきたりしない中でドラマを紡いでいく作品は少なかったですよね。 天野 まったくないわけではなかったんですけど、たしかに多くはなかったです。 飯塚 とくにアニメの世界では、余計にそうだったと思います。ですからアニメ化の企画書を作ったときも、過去の参考例がなくて困りました。「これからはこんなアニメが求められるはずです」と訴えてみるものの、上司からは「いつ戦いがあるの?」などと聞かれたりもして(笑)。 佐藤 でも、そんな作品がしっかりと反響を得て、シリーズ化されたってことは、やはり需要があったんでしょうね。 飯塚 前例があまりない作品だったので、放映が始まった頃はどんな反応が帰ってくるのか、不安がないわけではありませんでした。当時はツイッターのようなファンの反応を可視化してくれるメディアがなくて、放送中の盛り上がりを計るものがなかったんです。おかげで周囲の好意的な反応を感じつつも、うかつに喜べない状態で。DVD第1巻の反応が非常に好評だったので、ようやく確かな手応えを感じることができました。それと、終盤の11話(『その オレンジの日々を…』)が放映されたあとの盛り上がりは、今でも鮮烈に覚えています。 天野 11話はコンテの段階から素晴らしかったですね。歌を入れてくるタイミングが絶妙すぎて、これぞ佐藤監督の真骨頂!という感じでした。 飯塚 いい原作をいいアニメにする、お手本みたいな1本ですよね。 佐藤 1期のときは13本できれいに終わらせることになっていたので、どうまとめるかでけっこう悩んだんですよ。考えていたのは、適度にオリジナル要素を挟みつつ、主人公の灯里にアクアでの居場所がちゃんと用意されるまでを描くことでした。翻って作品を観る人がどんなふうに受け取るかを考えたときに、例えば田舎から上京して新しい生活に馴染んでいくように、身の回りの環境が次第に自分のものになっていく過程に共感してもらえたらいいなと。一応、設定は未来なんですけど、それが作品の中でダイレクトに機能していないのもすごくいいスパイスになってますよね。未来なのに郵便屋さんが手紙を配達していたり。 天野 『ARIA』という作品では、幸せを描くことがコンセプトでした。何か事件が起きてそれを解決するまでを描くような作品のまとめ方に限界を感じていたこともあって、一度その枠を取っ払って自由に遊んでみたいと思ったんです。その上で、誰かに向けてというより、まずは自分が好きものを徹底して描いてみようと。でも、連載が始まったときは「この作りで何話まで持つのか?」とよく言われました(笑)。 佐藤 幸せのストックにも限界がありますからね。 天野 幸せだけだとさすがに難しかったですね。マイナスな感情を描きながらも、それをプラスの言葉でまとめるのがポイントなんです。ですから、プラスに変換するアイデアさえ思いつけば、あとは何でもありだったりするんですよ。 飯塚 2期で晃さんが悪口を言われる話(24話『その 明日のウンディーネに…』)は、まさにマイナスをプラスに変換する作りでしたよね。やりようによっては暗い話になってしまいそうですが、最後にちゃんと前向きな流れに持っていくのがすごいと思いました。 天野 すべての人が納得できる答えではないかもしれませんが、私なりにプラスに捉えられる言葉をきちんと提示することを心がけてきました。そのあとはもう、自分はもちろん、客観的な視点を持った編集さんにも納得してもらった上で描いていますから、きっと読者にも納得してくださる方がいるはず!と信じるしかない(笑)。 佐藤 結局のところ、受け取る人の心の持ちよう次第というところもありますからね。でも、考え方のヒントはたくさん詰まっていると思いますよ。みんな自分の考え方を切り替えるスイッチをそう多く持っているわけじゃないんですけど、それをふと目の前に提示してくれるような感じ。「そうそう、それが欲しかったやつ」みたいな(笑)。 飯塚 僕がこの作品で感心したことのひとつに、ライバル店を闇雲に増やさなかったことがあるんです。ネタのストックが尽きてくると新しいライバルを次々と登場させがちですが、それがないんですよね。 天野 まずテーマとして訴えたいことがあって、それを描くために必要なキャラクターを配していく作り方をしているので、増やす必要がないんです。それに最小限のキャラクターでいろんなエピソードを積み重ねたほうが、個々のキャラクターへの愛着もわくと思いますし。あとは単純な処理能力の問題ですね。あまり広げすぎると、自分でもよくわかんなくなっちゃうんですよ(笑)。 佐藤 そこはやっぱり好きであることの強みですよね。好きなものだけを愚直に描くことが作品のパワーにつながっているというか。マイナスのことをプラスに変換して描くというのも、話としては理解できますけど、いざやれと言われてもそう簡単にはできませんから。 ――天野先生は、ご自身の作品がアニメ化されたことで何か影響はありましたか? 天野 キャラクターがアニメになって動くのを観たときに、初めて自分の作品を客観視できるようになりました。自分の内から出てきたキャラクターではあるのですが、どこか友だちのことを見るような感覚で捉えられたと言いますか。そのおかげで、原作のキャラクターも以前とは違った動き方をするようになったんです。元々それなりに動いてはいたのですが、それ以上に勝手に動き出しちゃって(笑)。先日、連載を終えてから初めて作品を読み返す機会があったのですが、ちょうどアニメが始まった6巻の辺りからキャラクターの動き方が目に見えて変わっているのがわかってびっくりしました。『ARIA』がこれだけ多くの人に支持していただける作品になったのは、アニメ化の影響がすごく大きかったのだと、あらためて感じました。 飯塚 アニメから原作への目に見えたフィードバックと言えば、アイちゃんの存在が極めつけですね。アニメオリジナルの要素が、原作においてあそこまでインパクトのある形で生かされるというのは、あまり例のないことだと思います。1期をやっていた頃は、まさか原作にまで登場するなんて想像もできませんでした。 天野 アニメ化の恩恵をとても強く感じていたので、原作とアニメで仲よく一緒にゴールインできたら素敵だなと思いまして。最終話の構想が浮かんだときから後輩を出すことは決めていたのですが、当初は顔を出すつもりはなかったんです。でも、よくよく考えてみたら、アイちゃんがいるじゃん!みたいな(笑)。 佐藤 そもそも最初から『ARIA』を1年4クールの作品としてやると決まっていたら、アイちゃんは出ていなかったはずなんですよ。13本でまとめるときに灯里のナレーションが誰に向けたものかわからないまま描くのは難しいと思い、アニメオリジナルのキャラクターを設定させてもらった経緯がありますので。なんだか素敵な奇跡ですね(笑)。 ARIAシリーズを振り返って 後編 ――制作中の出来事で印象に残っていることはありますか? 天野 1期の11話(『その オレンジの日々は…』)で原画を描かせていただいたのは、いい思い出になりました。ものは試しでお願いしてみたのですが、まさか本当に描かせていただけるとは(笑)。 飯塚 本読み(脚本打ち合わせ)のときに編集さんからその話を聞いた佐藤監督が、まあ嬉しそうな表情をされていて(笑)。放っておくと、他の話数でも頼みかねない感じでしたよ。 佐藤 本当は1カットと言わず、10カットぐらい描いてほしかったぐらいです(笑)。この作品では原作とアニメとの距離感だけでなく、キャストと演じるキャラクターとの一体感もハンパじゃなくて、みんな普通に原作の連載を楽しみにしていたのも印象深いですね。そんな関係性もあって、作品により厚みが出たのではないかと思います。『ARIA』という作品は、灯里ならアリシア、アリシアなら灯里という具合にキャラクターの憧れや好きの対象がガッチリ決まっていて、それがどんどん強固になっていく構造なんですよね。それがキャストの関係にまで影響を与えていて、藍華役の斎藤(千和)さんと晃役の皆川(純子)さんが一緒にご飯を食べに行くようになったり、後輩3人組で旅行に行ったり、アニメから離れたところでも自然と“ARIA感”を楽しんじゃっているところがありましたから。 天野 今の話を聞いて思い出したのですが、アニメ放映中に斎藤さんが「藍華に晃さんという素敵な先輩がいるように、きっと晃さんにも支えになる人がいるんでしょうね」と仰っていたんです。それを聞いて「あなたでいいじゃない」と思えたのが、「クローバー」というお話を描いたきっかけなんですよ。 佐藤 アニメのアフレコをしていないときでも、それぞれが自分のキャラクターのことを考えてましたからね。あそこまでの関係はなかなかないと思います。物語に興味を持って「このキャラクターは今後どうなるんだろう?」というより、キャラクターそのものについて「どんな子なんだろう?」と自分の身の上に照らして考えるようなところがありましたから。 ――個人的に気に入っているエピソードを教えてください。 飯塚 後輩3人が昇格する話はどれも大好きなんですけど、その合間に入ってくる、仕事が忙しくなったアリスがみんなに会えなくて淋しがるお話(3期11話『その 変わりゆく日々に…』)がけっこう気に入っています。アリスの「淋しいよう」のセリフに可哀想な気持ちになったと思ったら、次のシーンではアリスのところに遊びにきた灯里や藍華たちがギャグ顔でバナナをほおばっているという(笑)。そんな展開のあとに、会いにくる理由は「アリスちゃんで十分だよ」という素敵な言葉もあって。後輩3人の関係がすごく伝わってきますし、泣きと笑い両方の要素がある『ARIA』の魅力が凝縮された話数だと思います。 佐藤 ギャグ顔の入れ方は『ARIA』を描く上での極意ですよね。1期の11話でも、いい雰囲気になったところで手を振る灯里がいきなりギャグ顔になるじゃないですか。出来上がった作品を見るとたしかにあれしかないと思えるんだけど、何もない状態であの表現をしろと言われたら正直言って怖いですよ。 飯塚 わかります。原作がそうなっているからできますけど、普通ならきれいな表情で情感たっぷりに描きたくなるところですから。そこが『ARIA』らしさにもつながっているんでしょうね。 佐藤 それだけにオリジナルのエピソードになると、意外とギャグ顔の入れ所がわからない。天野さんとしては、あれは計算して描いているというより、「だってそうだもん♪」ぐらいな感じで感覚的に描いているわけですよね? 天野 どうなんでしょう? きっとシリアスなシーンが続くと、照れ隠しというか、お茶らけたくなってしまうんだと思います。それに、読者さんとしても、すべてきれいな絵でみっちり描かれていたら読んでいて疲れてしまうのではないでしょうか。ちょっと抜いた表情を入れることで、それが萌えポイントになってキャラクターに愛着を抱いてもらえるきっかけにもなりますし。でも、11話の灯里が手を振るシーンは、アニメに比べて原作ではわりとサクッと済ませているんですよ。ですから、あそこまで感動的なシーンに仕上げていただいたのは、佐藤監督の手腕に尽きると思います。あの話数は、個人的に気に入っているエピソードのひとつですね。あとは、なんと言っても3期の最終話(13話『その 新しいはじまりに…』)です。成長した灯里がお店のシャッターを清々しい表情で開けるシーンを観たとき、ここまでやってきて本当によかったと強く思いました。じつはお店のシャッターを開ける描写は、アニメの影響で意識して描くようになったんです。ですから、アニメがあったからこそ描けたシーンとも言えますね。 飯塚 最終話を作り終えたときは、我々もすごく達成感がありました。 佐藤 1期でアリシアさんが灯里に「ちょっと嬉しかっただけよ」と言うシーンを入れていなかったので、構成で少し苦労したのもいい思い出です(笑)。 天野 あのセリフは、私にとって初めてキャラクターが勝手に動き出すのを感じた経験だったんです。それまでの作品では話を作るのに必死で、キャラクターが勝手に動いてくれたことがなかったので。その意味でもすごく思い入れのあるシーンですし、あの瞬間から真の意味で『ARIA』がスタートしたようなところもあるんですよ。ですから、ずいぶん初期の段階から最後も同じセリフで終わらせたいと考えていました。 佐藤 物語を作るときって物事の背景にある込み入った理由を考えたりするわけですが、「ちょっと嬉しかっただけよ」ぐらいの感覚でも進められるんですね。その構造こそが、『ARIA』という作品では重要な柱になっているのではないでしょうか。ゆるさと言えばそうなんだけど、だからこそ作品全体を包み込む心地よさが生まれている気がします。 飯塚 佐藤監督はどのエピソードがお好きですか? 佐藤 どれか1本を選ぶのは難しいですね。ここは全部ということにしておきます(笑)。 完全新作『ARIA The AVVENIRE』とは? ――『ARIA The AVVENIRE』はどのような作品ですか? 佐藤 3本の話で構成されていて、それぞれアニメ化されなかった原作のエピソードを拾うような形になっています。旧作では1期が「奇跡」、2期が「出逢い」、3期が「はじまり」というテーマを設定していましたが、今回は「未来」ということで、念頭にあるのは過去から未来へとネオ・ヴェネツィアが続いていることが伝わるようなものですね。 飯塚 佐藤監督や天野先生と共有していたコンセプトに、単なる同窓会的な作りにはしないというのがあります。おなじみのキャラクターが集まって旧交を温めるだけではない、新たに得られるものがある作品を目指しているんです。 佐藤 原作のエピソードを拾うにしても、オリジナルのパートをプラスした上で1本のお話として成立する作りになっていますからね。 飯塚 3本のうち1本は、これをやらないと2期を真の意味で完結させたことにならないというエピソードですし、他の話数についても意見の齟齬はそんなになかった印象です。そもそも主だったエピソードはTVアニメで消化していますし、シリーズ構成上やむなく外したものとなるとかなり限られてきますしね。 ――ファンにとってはキャストも気になるところだと思います。こちらはどうなりますか? 飯塚 旧作と同じキャストに集まっていただけることになりました。 佐藤 3期の放映が終わってからだいぶ経ちますが、基本的にあまり作った芝居はしていませんからね。絵を見て声を出せば、すぐに馴染んでくれるのではないでしょうか。 天野 同じキャストでまたこの子たちが動く姿が見られると思うと、本当に楽しみで! TVアニメがすごくきれいな終わり方をしたので、ファンの方もどんな作品になるのかすごく気になっていると思います。 佐藤 ついでだし、もう新キャラクターのことも言っちゃったら? 飯塚 そうしますか。じゃあ、予定を変更して明かしちゃいましょう(笑)。どんな立ち位置で出てくるかは秘密ですが、新キャラクターも登場します。もちろん、キャラクターデザインは天野先生です。 天野 そうなんです!あらかじめキャラクターの性格設定をうかがっていたので、それに合わせてデザインさせていただきました。久しぶりに新しいキャラクターを描くことになったので、『ARIA』らしさを思い出しながらの作業がなんだか新鮮でした。 飯塚 新キャラクターといえば、『ARIA』のキャラクター名には頭に「あ」が付くルールがあるので、今回もいろいろ考えましたね。 天野 あのルールって、じつは最初から意識していたわけじゃなかったんですよ。連載がだいぶ進んでからキャラクターの名前が全員「あ」から始まっていることに気づいて、だったらこのまま統一しようと。おかげでその後は、名前を考えるのにけっこう苦労しました(笑)。 ――新作ならではの試みはありますか? 佐藤 1期から10年経ってアニメを取り巻く環境もだいぶ変わりましたから、3Dのような現代技術も駆使しています。 天野 どの辺を3Dで表現するんですか? 佐藤 例えばゴンドラですね。ゴンドラは描くのがけっこう難しくて、人によってサイズやフォルムに微妙な差が出てしまいがちなんです。3Dでひとつしっかりしたものを作ってしまえば形状にブレが生じることもないですし、そうやって効果的に導入できたらと思っています。 ――ちなみに、今回もヴェネツィアの取材には行かれるのですか? 佐藤 今回は行っていません。その代わりに、松竹の人がプライベートでヴェネツィア旅行に行くというので写真撮影をお願いしました。 飯塚 1枚だけかと思ったら、どんどん要求が増えてましたよね? 佐藤 最初は具体的な場所を指定してお願いしていたのが、最終的には「コンテの絵を送りますので、これに似たカフェを探して撮ってきてください」でしたからね(笑)。でも、目的が増えて楽しい旅になったんじゃないでしょうか。最後のオーダーは、自分でもちょっとひどかったと思いますけど(笑)。 飯塚 ヴェネツィア取材といえば、1期のときは佐藤監督が飛行機に乗るのをいやがったので、こちらが無理やり説得して行ってもらったんですよ。ところがいざ行ってみると、すっかりお気に召しちゃって(笑)。以降は2期、OVA、3期と新作の制作が決まるたびに、ヴェネツィアを取材しないと作れない、みたいな感じになってましたよね。 佐藤 やっぱり現物を見ると違うんですよ。『ARIA The OVA ~ARIETTA~』はそれが顕著に出た例で、取材中に大鐘楼の中を運よく見せてもらうことができたんです。実際に中に入ると、階段で上がると思っていたところがスロープだとわかって、塔内に響く音まで聞くことができたんです。しかも、その音が呼吸のように聞こえるという素敵な体験付きで(笑)。そうやって現地で直接見聞きしたことが、作品のクオリティを上げるのにすごく貢献してくれたんですよね。 天野 私も何度かヴェネツィアに行きましたが、得られるものがすごく多かったです。 ――本作の見所を話すことができる範囲で教えてください。 天野 こちらからの提案を形にしていただいた部分もあるので、それがどのようにアニメ化されるのか楽しみです。あとは音楽にも期待ですね。旧作のときもそうでしたが、音楽が付くと作品の雰囲気に一段と広がりが出ますからね。 佐藤 音楽の使い方は新作でも踏襲しています。『ARIA』の音楽って、ちょっと特殊なんですよ。一般的なアニメは何か出来事が起きたら音楽を入れますが、『ARIA』はその逆で、何もないところで音楽を流して事件が起こったら止めるというスタンスなんです。 飯塚 TVアニメをやっているときから、劇場で5.1ch仕様にしてかけたら絶対に映える作品だと思っていたので、ようやく念願が叶いました。きっと満足いただけるクオリティの映像をお届けできると思いますので、期待していてください。 ――最後に、皆さんにとって『ARIA』とはどんな作品ですか? 天野 『ARIA』という作品は、幸せなことや楽しいことの詰め合わせです。漫画の連載やアニメ化を通してファンの皆さんとたくさんの幸せを共有できたことが嬉しかったですし、あのときと同じ思いをまた味わえるのを楽しみにしています! 飯塚 作品が終わってもずっと身近にあり続けている感覚があって、ふとしたきっかけでこの子たちに会いたくなるし、この世界に行きたくなるんですよね。僕にとって『ARIA』とは、そういう作品です。プロデューサーとしての立場を越えて、やっぱり純粋に好きなんだと思います。おそらくファンの方も同じ気持ちではないでしょうか。新作アニメーションとブルーレイでまた会えるのが、今から待ち遠しいです。 佐藤 『ARIA』は僕にとって贈り物だったのかな。アニメの演出を30年ほどやってきましたが、もらったものがとても多い作品です。その意味では、僕のキャリアの中でも重要な位置を占めると言ってもいいと思います。一方で、新たなシリーズを作るたびに越えるべきテーマがあって、常にハードルであり続けている作品でもあります。今回もきれいに幕を下ろした作品をもう一度描くという大きなハードルがありますので、気を緩めず丁寧に作っていきたいですね。あとは、作り手としての思いとは別に、やっぱりこの世界と、そこにいるキャラクターが好きですからね。皆さんとまた一緒にネオ・ヴェネツィアに行きましょう、という気分です。